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幸運にも白羽の矢が刺さって、
新しい笑いを作る一人になっちゃったよ

爆笑オンエアバトル(以下オンバト)ファンの皆さ〜ん、福岡収録分の放送をご覧になりましたか? いやはや、わたくし、憧れのオンバト審査員を体験してまいりました。なんせ8000人超の応募から選ばれた審査員の1人だからね。緊張したよ。まず、本番前。受付で審査員入場券を示すと、審査員だけ別室に案内され、厳重に人数チェック。そして審査員心得といった、事前の注意が行なわれるのだ。

オンバトの構成作家・井上頌一さんは、審査の心構えに熱弁をふるう。気になっていた審査の基準は「このネタを全国の人に見て欲しいかどうか」「ファン投票ではない。今までの評価は関係ない。今日のネタのアガリだけで判断して欲しい」ということ。だからこそ人気のある芸人がオンエアされなかったりするんだねぇ。ネタ関係の丸秘資料も回覧されて、ちょっと物々しい雰囲気。 そして、ジャッジペーパーは、もちろん記名だ、責任重大。

A4の紙に10組の出演者プラス前説が記載されている。その横にコメントを書く枠があり「誉めことば、悪口、アドバイス等、たくさん書いてください。特に辛口の批評が嬉しいな」「ジャッジペーパーは切り取ってそれぞれの芸人さんに直接渡すので、枠が足りない時はその真裏に書くと切り取る時都合がいいです」「お勧めの芸人さんがいたらスタッフが見に行きますから記入してね」「番組に対する要望は余白の部分に……」と細かい注意がなされる。

採点のボールも、以前は1色だったのだが、同じ芸人に2個以上投入してもわからないかも、という懸念で、色分けされ、芸人1組に1個しか投入できないように工夫した。バケツも芸人自ら取ってきて即、ステージ横で封印、という公正さ。

こうなると福岡大会だから地元出身有利か、なんて甘い思い込みは吹っ飛んだ。とどめは、「ドッカンドッカン笑ってください。でも、顔は笑っても手は動かさない(投票は厳しくということ)」と注文されたことだ。

使命感がふつふつと湧き上がってきた。森下アナの「新しい笑いを作るのはテレビの前のアナタ達でぇーすっ」という絶叫が脳裏をよぎった。この公正さが人気を支えている。

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